ラジオフチューズ

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2024.08.28

Eスポ電波障害のお知らせ/FMラジオでお聴きのリスナーさま

スポラディックE層(通称:Eスポ)による電波障害につきまして

2024年8月28日午前9時半頃、[87.4MHzラジオフチューズFM放送]に他局の放送音声が混信、雑音が発生しました。この障害はおよそ10分程度続きましたが、お聴きになっていた方には放送機材が故障したのかな?と思われた方もあるかもしれません。

この障害はカーラジオなど電波を受信するラジオでお聴きの放送に発生したもので、FM++などのスマホアプリやPCでお聴きの放送では起こりませんでした。

FM(超短波)放送で発生するこの電波障害は例年5月〜8月頃、上空100km付近に突発的に現れるスポラディックE層という特殊な電離層が原因となって発生するものです。(※Sporadic[英語]=散発的な、突発的な)

Eスポが現れるとラジオフチューズの放送に、通常は絶対受信できない九州などの遠隔地のFM局の放送が混信することがあります。場合によっては混信してきた遠隔地の局の放送の方がはっきりと聞こえることもあります。

今回の電波障害は、ラジオフチューズの「おはようフチューズ水曜日」生放送中のトーク音声に突然無関係な音楽がかぶさって聞こえ始めたあと短時間で正常にもどったため、混信したのがどこの地域の放送局のものかはわかりませんでした。

電波での放送と同時放送しているFM++では通常通りの音声で放送できていましたので、電波による問題であったのは明らかでした。現象的に考えてEスポによる障害とみなして間違いないと思われます。

このようなEスポによる電波障害とは、どのような仕組みで起こる現象なのか、みてみましょう。

例えばラジオフチューズの送信アンテナから発射した電波は、府中市など放送サービスエリア内の地表付近に向けて飛ぶもの以外に、上空へも飛んでいます。上空へ向かった電波は、ふだんは上空に定常的にある4つの電離層を突き抜けて宇宙空間へ飛び出しますが、Eスポが発生すると一部がそこで反射されて自局の放送サービスエリアからはるかに遠く離れた地域に飛んでいってしまうのです(ただし遠隔地といってもだいたい1,000km〜2,000kmくらい離れた地域。これは反射角が鋭角的でなく、イメージとしては斜め上に飛んだ電波が上空100kmあたりで斜め下に反射されるため)。なお、Eスポは高速で移動するため混信や雑音は比較的短時間で消えて、もとの正常な放送が聞こえるようになります。

このような現象が全国どこのFM局でも発生します。そして、それがたまたまラジオフチューズと同じ周波数87.4MHzだと、相手局と混信することになります。87.4MHzで放送しているFM局は、栃木県真岡市、広島県三原市、大分県由布市、鹿児島県曽於市の4局があります。他に0.1MHz違いの局が岩手県、秋田県、埼玉県、長崎県にあります。

今回混信したのは府中市を中心とする半径500km〜1,000kmの円の中にある上記の局のどれかである可能性が高いということになります。ラジオファンのなかでは、よく知られたEスポですが、これを楽しみにされている方も多いとのことです。ふだんは聞けない遠隔地の放送をふつうのラジオで聞けるということで、電波放送の醍醐味のひとつなのかもしれませんね。Eスポ聞いたよ!というときには、ぜひラジオフチューズにメッセージでお知らせください。

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